わしの暇つぶし

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【文章コント】変顔 ②(一話完結)

 

とある高校にて

 

A「なぁ、ガチで面白い変顔マスターしたから見てくれよ」

 

B「いいけど、本当に面白いんだろうな?」

 

A「昨日からクラスのやつに見せまくってんだけど全員爆笑よ」

 

B「そうか、じゃあ見せてくれ」

 

A「よし、行くぞ!笑」

 

B「よし、来い!笑」

 

にゅいいいん⤴︎

 

 

 

B「…………」

 

 

 

にゅ〜ん⤵︎

 

A「どうした?」

 

B「いや、何でもない…」

 

A「面白くなかったか?」

 

B「いや、すごく面白かったよ…」

 

A「嘘つくなよ!面白かったら笑うだろうがよ!!」

 

B「いや…でも本当に面白かったんだ…それは本当だよ…!」

 

A「嘘はいいよ!!つまんなかったなら正直にそう言えば…」

 

B「お母さんにソックリだったんだ!!

 

A「…え……?」

 

B「お前の変顔が……俺のお母さんに…ソックリだったんだ…」

 

A「…………」

 

B「…………」

 

A「ごめ…」

 

B「謝らなくていいんだ!!お前は悪くない。」

 

A「でも…!!」

 

B「みんなは何て言ってた…?」

 

A「え…?」

 

B「お前がその変顔を見せたら、みんなは何て言ってた?」

 

A「いや…でもそれは…」

 

B「いいから教えてくれ…!!」

 

A「……」

 

A「人類史上最も可哀想な顔…、ウンコをヘドロで洗ったもの…、生物兵器…、ボロ雑巾の噛ませ犬…、憎しみの具現化…、ブサイクの8乗…、めんぼうですり潰したカエル…、排水口の…」

 

B「もうやめてくれ!!」

 

A「………」

 

B「みんなやたら引き出し多いな…センスもいいし…」

 

A「なぁ…でも…、全く同じってことはないだろ…?ちょっと似てるくらいでさぁ…」

 

B「全く同じなんだ…!本当にあの顔なんだよ…」

 

A「いや…だって」

 

にゅいいいん⤴︎

 

A「これだよ…?」

 

B「やめろよ!!」

 

にゅ〜ん⤵︎

 

B「やらなくていいんだよ…!…『これだよ?』じゃねえわ…!それだって言ってるだろ…!」

 

A「ごめん…」

 

B「……」

 

A「いやでも全く同じってことは…」

 

A「ほら、おでこのあたりとかよく見たら違うんじゃない?(にゅいいいん⤴︎)」

 

B「やめろっつってんだろ!!聞いてなかったんか!?

 

にゅ〜ん⤵︎

 

A「…ごめん」

 

B「本当に全く同じなんだって…!区別がつかない…」

 

A「おでこも?」

 

B「おでこも!!さっきから何でおでこは違うと思うんだよ!!」

 

A「…ごめん」

 

C「あ、いた!!!」

 

A「あ…」

 

C「おいお前どこ行ってたんだよー!昼休みアレ見せてくれるって言ったじゃん!!」

 

A「いや、そうなんだけど…」

 

C「じゃあ早速やってくれっ!!」

 

A「……」

 

B「……やってやれよ」

 

A「……」

 

C「ほら、早く!」

 

A「……」

 

にゅいいいん⤴︎

 

C「ギャハハハハハハッ!!!腹痛い!腹痛い!!」

 

B「……」

 

C「ギャハハハハッ!!じゃあそのまま小梅太夫行っちゃおっか」

 

A「チャンチャカチャンチャンチャチャンチャチャ」

 

B「おいやめろ!!

 

A「…え?」

 

B「いや『え…?』じゃねえよ!何で最初は顔色伺ってくれるのに小梅は躊躇ないんだよ!!」

 

A「いや…小梅は関係ないと思って…」

 

B「その顔でやったら関係あるだろ!!母親の小梅見たいんかお前は!?!!」

 

A「……」

 

A「チキショォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

B「やるなっつってんだよ!!はっ倒すぞ!?

 

にゅ〜ん⤵︎

 

A「ごめん…」

 

B「……」

 

C「おいおい、勝手にやめんなよ」

 

B「やめてくれ!もう限界なんだ…!」

 

C「パチンッ!」

 

にゅいいいん⤴︎

 

A「あ……」

 

B「……!?」

 

C「こいつは俺のコントロール下にある。逆らっても無駄だ」

 

C「パチンッ!」

 

にゅ〜ん⤵︎

 

B「貴様…!」

 

C「ただお前を不用意にも傷つけてしまったことは申し訳ないと思っている。俺はこいつの変顔を楽しみたかっただけなんだ。分かってくれるな?」

 

B「…!」

 

C「おい、代わりにお前が謝れ」

 

A「分かりました…」

 

A「ごめん…」

 

C「おいおい、図が高いぞ。もっと誠意を見せろよ」

 

A「ぐっ…!………この通りだ…!ごめん…!」

 

B「おい土下座までしなくても…!だいたいお前は悪くないんだ…!顔を上げてくれ!」

 

パチンッ!!

 

にゅいいいん⤴︎

 

A「ありがとう」

 

B「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!!お母さんが土下座してるぅぅぅぅぅぅ!!想像を絶するダメージ!!

 

パチンッ!

 

にゅ〜ん⤵︎

 

B「ハァ…ハァ…貴様!!もう許せない…!殴ってやる…!オラッ!!」

 

パチンッ!

 

にゅいいいん⤴︎

 

A「あんた!手ぇ出したらダメでしょ!!」

 

B「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!!普通にお母さんに怒られたぁぁぁぁぁぁ!!

 

パチンッ!

 

にゅ〜ん⤵︎

 

B「お母さんの顔で説教したらもうお母さんなのよ…!」

 

B「ダメだ…!…これ以上は我慢できない…!!今度こそ…!オラァッ!!」

 

ボコッ!!

 

C「うぉっ…!チクショォ…!…痛えな…!……こうなったらっ!」

 

パチンッ!

 

にゅいいいん⤴︎

 

A「よしよ〜し、いい子ね〜!痛いの痛いの飛んでけ〜!」

 

B「防御にも使えるぅぅぅぅぅぅぅ!!

 

C「おぉ…痛いのが飛んでったよ…!ありがとうママ…!」

 

B「いやお前のママじゃねえよ!!」

 

C「本当だっ!誰だお前っ!!ボコッ!!」

 

B「お母さんが同級生に殴られたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

パチンッ!

 

にゅ〜ん⤵︎

 

B「いやそれを先にやれよ!!殴ることなかっただろ!

 

C「確かに…!!」

 

B「クソ…親を殴られる悲しみをこいつにも味わわせたい…!」

 

B「待てよ…!俺も指パッチンしてみたら何か起こるかも…」

 

B「オラッ!!パチンッ!!」

 

にゅいいいん⤴︎

 

C「…!?」

 

B「どうだ…?」

 

C「…ウソだろ…?…」

 

C「ひいおばあちゃん!?」

 

B「いやちょっと遠い…!!